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‘14年夢日記 「『男はつらいよ 葛飾立志篇』を観る」

2014(H26)年8月9日(土) 雨

   タイトル 「『男はつらいよ 葛飾立志篇』を観る」

 今回のマドンナは、筧(かけい)礼子(樫山文枝)である。彼女をめぐって寅さんの恋慕と失恋が描かれる。筧礼子は大学の助手で、考古学を研究している。教養があって、美しいマドンナである。その出会いと別れをさりげなく描きながら、寅さんの心中を存分に描いている。その心が観るものの胸にしみてくる。

 寅さんが「とらや」に帰ってくると、そこに女子高校生がいる。最上順子(桜田淳子)は、山形県から出てきたという。毎年、学費(500円)を送ってくる寅さんは、自分の父ではないかと思っている。それで訪ねてきたのである。お雪(母)はすでに死んでいる。が、寅さんとはそういう関係ではなかった。

 寅さんはお雪との出会いを語る。寅さんが山形を旅しているとき、行き倒れ寸前になった。雪が降っていた。寒いし、腹は減っていまにも倒れそうだった。そんなとき、お雪の店に転がり込んだのである。お雪はブタ汁を出し、白いご飯を出して至れり尽くせりの世話をやいてくれた。お雪は文字通り雪のように綺麗な人だった。

 寅さんがお雪に会ったときには、背中に赤ん坊を背負っていた。それが、この順子である。16年前の話である。それで寅さんが順子の父親ではないことが分かった。そうすると、おいちゃんやタコ社長は、「下駄みたいな顔をしている男に、こんな美しい娘さんが生まれる訳がない」と、寅さんを笑いものにする。そこでひと騒動おこす。

 そんな「とらや」に嫌気がさして、寅さんは旅へ、山形へとふらりと出ていってしまう。お雪の墓参りをしていると、住職に出会う。そこで住職は、お雪が男にだまされて、あんな目にあったのも学問をしてなかったからだと説く。そこで、寅さんは「うーん」と唸って学問の大切さに目覚める。そして再び「とらや」へ帰るのである。

 すると、きれいな女性が「とらや」に下宿しているではないか。寅さんはときめくのである。その女性というのが、考古学の研究をしている大学助手の礼子だった。寅さんは「学問をする」と言い出す。寅さんは、「己を知るためにこそ学問があり、そのために勉強する」と、いうのだ。それは住職の受け売りだった。

 礼子は「人間は考えるアシである」というと、寅さんは、足で考えるのかと真剣そのものである。だったら、タコ社長は足が8本あるから頭がいい筈だ、ムカデは、百足というぐらいだから、もっと頭がいいことになる。しかし、博に「アシというのは足ではなく、沼などに生えている葦のこと」だと、諭される。

 さて、寅さんは礼子に家庭教師になってもらって、勉強を始める。しかし、寅さんは理解できないし、退屈してしまう。仕舞いには、礼子にテキヤの口上を述べて聞かせる始末である。そんな折、礼子の先生である大学教授の田所があらわれる。粗末な服装で、土をあちこちにつけている。無精ひげは伸び放題で、とても大学教授には見えない。寅さんは、道路工事でもしているのかと訊く始末である。

 寅さんはいつもなら、正月は稼ぎ時で家にいることはないのだが、「今年は家で正月を暮らそうか」と言い出す。それは、礼子がいるからである。ところが、田所が、礼子にラブレターを出し、プロポーズをする。礼子は、それで悩み元気をなくしてしまって、ぼうっとした日々を送っていた。礼子はそれを寅さんに打ち明ける。

 「あんたが幸せになってくれればいい」と言って、寅さんは旅に出る。傷心の旅である。が、礼子は田所のプロポーズを断った。寅さんの早とちりだったのだ。礼子に振られた田所も旅に出る。寅さんと田所は一緒に旅をつづける。失恋したもの同士、異郷の空の下でもの哀しい想いを抱いての旅である。

 山田洋次監督は、すぐれた人間像を創ることに秀でた人である。この映画の中では、お雪(出演はしない)、礼子、田所という人物が、彫りの深い人間を演じている。この3人の織り成す物語である。それに寅さんが関わって、より一層面白い話を創りあげている。「葛飾立志篇」は、そんな物語である。



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 1947年生まれの68歳で、
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