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‘14年夢日記 「おやじの背中『なごり雪』を観る」

2014(H26)年8月2日(土) 曇り

   タイトル 「おやじの背中『なごり雪』を観る」

 日曜劇場、――おやじの背中――「なごり雪」を観た。脚本は倉本聰、演出は石橋冠である。「おやじの背中」は、私と同世代の男が主人公で、高度経済成長の中を生き抜いてきている。その男が見せる「背中」とはどういうものであろうか。それを描いてみせたのが「なごり雪」である。

 主人公は西田敏行演ずる小泉金次郎である。彼は富山から上京、一代で金属加工会社(イズキン)を築きあげた男だ。勲章の受章が決まると、イズキンは俄然忙しくなる。受賞者が、周りの人たちに勲章の模造品を送るからである。その注文が殺到する。そうして大きくなった会社である。

 社長の金次郎は、会社創立40周年祝賀会を計画し、その内容、シナリオを作って、長男の専務や娘婿の常務に、その実行をまかせていた。ところが、彼の企画した内容は一切消えて、彼ら息子たちが考えた企画で祝賀会がやられようとしていた。

 富山の獅子舞や富山のイカの解体ショー、歌手のイルカを呼んで「なごり雪」を歌ってもらうことや、彼の一代の歩みを撮った映画などもすべて却下されている。彼は歳を重ねて耳が聴こえにくくなっている。この耳が聴こえないというのも、彼のいままでの生き方をよく映しとっている。

 祝賀会の企画会議でも、息子や娘婿の話がよく聴こえない。そして、聴こえないといって怒鳴り、イライラする。相手が大きい声を出せば、うるさいといってまた怒鳴る。彼はワンマン社長だ。が、企画会議で自分の案がすべて却下されて、彼は時代の流れと疎外感と淋しさを感じる。

 そして、企画会議のあと、金次郎は姿を消す。家族は大騒ぎとなる。自殺するんじゃないだろうかとか、彼を疎(うと)んずる接し方に問題があったのではないか、というようなことが、ケンケンガクガクとして、家の中は大騒ぎとなる。そこへ元刑事の大塚(小林稔侍)が現れて、これは「狂言失踪」ではないかと推理する。

 「狂言失踪」によって、家族がどのような態度をとるかを見極めるためだという。ここらあたりにも、ワンマン社長だった男の悲哀が滲んでいる。「なごり雪」とともに、それを心の支えにして生きてきた男の淋しさであり、「男の背中」である。

 大塚の推理したように、金次郎は「狂言失踪」で、自宅の床下に雲隠れしていた。可愛がっている犬だけが、彼のそばに寄り添って心配そうに、頬をなめたりする。大塚は床下の金次郎をみつけ、彼を温かく包み込む。そして、会社に置きっ放しにしているベンツをとりにいって、シャワーでも浴びろとすすめる。

 彼は会社へ行って、工場の中に入る。そして、小さな箱を持ち出してくる。その中には、職人に手づくりさせた模造の勲章が入っている。雪の結晶のような六角形をした勲章である。小さな箱を開ければ、オルゴールがなる仕掛けになっている。それは妻に贈るために作ったものである。

 それを見ていた、孫娘は金次郎にかけより抱きついて、彼のやさしい心をたたえる。これが、このドラマの見せ場になっていて、観るものの心を温かく包み込む。このドラマは「おやじの背中・男の背中」を描いたものとして成功している。その背中の悲哀と心根の温かさ、高度経済成長をくぐりぬけてきた、男の姿を活写している。



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