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‘14年夢日記 「『寅さんと日本の民衆』を読む」

2014(H26)年7月28日(月) 晴れ

   タイトル 「『寅さんと日本の民衆』を読む」

 山田洋次監督の映画は好きで、ほとんど見ている。「寅さんシリーズ」をはじめ、「家族」、「同胞」、「幸せの黄色いハンカチ」、「キネマの天地」、「ダウンタウン・ヒーローズ」、「学校」、「息子」、最近では「母べえ」、「小さいおうち」などがある。日本でも有数な映画監督といってもいいだろう。

 その山田監督が、この本で「映画づくりについて」や「寅さん」、「渥美清について」などについて語っている。監督はまず映画のテーマについてこう述べている。「よく、この映画でどんなことをいいたいんですかとか、どんなテーマなんですかという質問をされると、とても面食らいます」

 「ぼく自身が自分のつくった映画を振り返ってながめながら、ああ、そうか、ぼくはこんなことをいおうとしていたんじゃないかとか、それだったらこういうふうに作ればよかったんだな、というふうに考えたり、反省したりする。ですから、『こういうことをいいたいんだから、こういう映画を作ります』、というものでは決してないんです」このように彼は語っている。

 これは、小説を書く時でも同じようなことがいえる。おおよその「書きたいことや題材は持っているけれど、テーマは何か? というように大上段に構えて書く」作家はあまりいないように思う。私も小説を書く時、題材や人間像は強く意識するけれど、テーマについては、比較的「ふわっと」したものを心にいだいているということが多い。

 が、誤解があってはいけないので、ひとこと述べておきたいのは、明確なテーマを持って書く作家も少なからずいるということだ。だから映画づくりでも、小説づくりでも、いろんな創作方法があるということを言っておかなければならない。ある作家は、主人公のイメージが浮かんできたら、筆をとって書き始めるという。あとは主人公がステージで自由に動くのにまかせる。だから、創作方法は多種多様、多彩だということである。

 山田監督は、「寅さんという映画は、観客が笑ってくれる映画で、笑ってくれることによってぼくたち作り手は幸福なんです」と語っている。「作り手はおかしい映画をつくるとか、悲しい映画をつくるというようなことを考えずに、まじめにつくればいいんだということです」と、「寅さんの映画づくり」の気持ちの在りようを述べている。

 渥美清という役者がいなかったら、「寅さん」という映画は誕生していなかったとして、監督は渥美清について熱く語っている。「なんといっても主演の渥美清さんという人がすばらしい人間なんです。単に芝居がうまいということだけじゃない。ものの考え方、見方、人間を観察する能力、どういう視点で人間をとらえるかという、その目の高さ、その辺がぼくたちがいつも学ばせられるところです」

 「そして、ぼくの周りにも寅のような少年がいたわけで、勉強にはまったく関心がなくって、学校以外の場で大活躍しているような、本当はぼくよりそういう不良少年のほうが偉いんじゃないかなという気持ちが、どっかにありました」

 「考えてみると、そういう不良少年の典型ともいうべき人、つまり渥美さんとぼくはめぐりあって、彼へのあこがれを描きつづったのが寅さんという人物像なんじゃないのかな、という気もしているんです」、まさに寅さんと渥美清は、日本の民衆の「心のふるさと」という趣きがあり、なつかしい日本人の心の底流を流れるものを描き出している。「寅さんの映画」はいつまでも語り継がれる、すぐれた映画である。



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