‘14年夢日記 「『エッセイ脳』を読む」

2014(H26)年6月9日(月) 曇り

   タイトル 「『エッセイ脳』を読む」

 「800字から始まる文章読本」という副題のついた、「エッセイ脳」の本を書いたのは、岸本葉子である。彼女は1961年生まれ、53歳のエッセイストだ。

 彼女の本を手にとるのは初めてだし、そもそもエッセイの書き方という本に触れるのも初めてだ。私はエッセイストになろうというわけではないし、「文章の書き方」のひとつとして読んだしだいである。

 彼女は20年以上エッセイを書いてきており、その中で彼女がどのようなことを心がけて書いてきたかが、この本にまとめられている。そんなエッセイストの文章読本に惹かれて、この本を手にとった。

 この本のテーマは明確に示されている。それは、「自分の書きたいこと」を、「他者が読みたくなるように」書くというということである。これが主旋律で最後までつらぬかれている。

 岸本葉子は、徹底的に読者を意識して、エッセイを書いてきたことが分かる。「自分の書きたいことを、自分が書きたいように書く」のでは、エッセイにはならないと主張している。

 この中で、私の心を惹きつけたのは、起承転結の話である。彼女はよくつかわれる、この文章の構成の在り方を、独自な考え方で論を展開しており、興味深い。

 彼女は、起承転結を分かりやすくこのように分析している。「ある、ある、へえーっ、そうなんだ」という風にとらえることを提唱する。非常に分かりやすい話で、しかも的を射ている。

 「ある、(起句)」、「ある、(承句)」、「へえーっ、(転句)」、「そうなんだ(結句)」というように、定義づけをしている。素人の私にも、よく分かる説明である。

 そして、彼女がもっとも重要だとしているのが、「へえーっ、(転句)」というところだ。つまり、「転」が書きたいことの中心だとしている。読者が、エッセイを読んで「あ、そう」で終わるのは、この転に工夫がないからである。

 これは、エッセイに限らず、小説、作文、シナリオなどにも言えることである。それを彼女は、20年以上の仕事のなかから掴んだということだろう。とくに、エッセイでは、この方法を駆使することの必要性を説いている。

 この本の中で、もうひとつ私の心を惹いたのは、テーマということである。「エッセイは題材から発想する、テーマとは題材を思いつかせるきっかけ、連想の始動装置ととらえる」ということだ。

 小説に手をつけようとするとき、「テーマと題材」の関係性に頭を悩ましてきたが、彼女のテーマの考え方に、私はその呪縛から解き放たれたような心持ちである。ずいぶんスッキリした。

 テーマをおろそかにするわけではないが、テーマを具現化するのは「題材」であるので、その「題材」を発掘し、それを描くことで、テーマを浮かび上がらせるというわけである。

 まだまだ、触れなければならないことがいっぱいあるが、このへんでひとまず筆を置きたい。この本を読んで、エッセイストの「ものの考え方」、「文章の考え方」に触れたことは大きな収穫である。



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