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‘14年夢日記 「おとうさん、がんばってぇ――」

2014(H26)年5月3日(土) 晴れ

   タイトル 「おとうさん、がんばってぇ――」

 倉敷民商事件の小原さん、須増さんの初公判が、4月28日に開廷された。岡山地方裁判所の100号法廷に、弁護団、検察官、裁判官が着席すると、まず小原さんが、腰縄、手錠をはめられた痛ましい格好で入廷してきた。ろう人形のように表情のない、二人の係官に伴われていた。

 私は記者席のすぐうしろに座って凝視していたが、権力の不当性と怖さを感ずるとともに、怒りが涙とともに込み上げてきた。が、小原さんは、入口に一瞬立ち止まって傍聴席を見渡し、毅然とした眼差しをして確信に満ちているように見えた。

 小原さんは、検察官の起訴状に対して「私は無罪です」と、主張した。その中で、「私を取り調べた検事は、『留置場の食事はデトックスになるから身体にいいだろう』とあざ笑うように言われました」と、告発した。

 「毎日、民商の仲間のことや家族のことを思い出し、心配で胸が張り裂けそうです。一刻も早く家族のもとに帰りたい。この苦しみから早く解放して下さい」と、訴えた。

 デトックスというのは、体内から毒素や老廃物を取り除くことである。アルコール依存症や薬物依存症の際に、身体から薬物を減少させる治療を解毒と呼び、デトックスという場合もある。おそらく、検察官は後者の方の意味で使い、嘲笑したのに違いない。

 留置場の食事は、麦飯でありそれを冤罪ともいえる小原さんや須増さんに食わせながら、デトックスとはなんという言い草だろうか。二人の勾留はすでに2カ月以上も続き、一刻も早い釈放を求めてたたかいの輪を広げてゆきたいものである。

 須増さんは、「私は無罪です。私のどのような行為が犯罪になるのか分かりません。民商に対する弾圧であるとしか思えません」と、無罪を主張した。

 須増さんの娘さんは高校二年生である。被告人控え席の斜め前の最前列に座っていた娘さんは、身体を折って父親の顔を眺めながら、終始、笑顔を父親に送っていた。須増さんは、娘さんの顔をちらっと見ながら、頬の緊張をゆるめおだやかな顔をしていた。

 腰縄、手錠姿の父親に70数日振りに会って、娘さんの胸中には、どんな想いが去来しただろうか。閉廷後、娘さんは検察官の顔を睨みつけながら、「私は決してあんな仕事につきたくないなァ」と、呟いていたのが印象的である。

 この娘さんは、「倉敷民商を支える会」のリーフレットに、小原さん、須増さん、禰屋(ねや)さんの似顔絵を描いて、親しみの湧くものになっている。娘さんの笑顔を見ていると、逆に私たちが励まされる。胸の奥には、色んな想いが宿っているのだろうが、法廷での彼女の姿は凛としていた。

 須増さんの初公判が終わって、彼が被告人控え席で、ふたたび腰縄でつながれ、手錠をかけられて退廷の時がきた。私たちが須増さんのようすを見守っていると、係官は退廷を促した。私たちは初公判が終わって、ほっとしていると、突然、法廷内に澄んだ声が響いた。

 「おとうさん、がんばってぇ――」
 高校二年生の娘さんの声である。その声は凜として清冽であった。



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 1947年生まれの68歳で、
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 短歌創作を通じて、平和と民主主義をめざしています。
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