スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

‘14年夢日記 「熱い涙」

2014(H26)年4月27日(日) 曇り時々晴れ

     タイトル 「熱い涙」

 私は岡山地方裁判所の門の前に立って、その建物を見上げた。6階建ての白い建物は威容を誇って、春の陽を浴びて光っていた。99.9%の裁判で、検察の求める有罪を言い渡すところである。が、袴田事件のように、冤罪を生み出すところでもある。

 玄関を入ると広いホールがある。私が初めて訪れる場所だ。ホールを見渡していると、左の壁の下に白い紙が掲示してあった。近寄ってみると、その掲示版には次のような文言が刻まれていた。

 「被告人、禰屋町子に対する法人税違反ほう助、税理士法違反被告事件の公判は、平成26年4月25日午後4時00分から100号法廷で開廷されます」

 私はそれを読み上げると、身体に緊張が走った。禰屋(ねや)町子さんが、検察から起訴され被告人にされている。しかも、法人税違反ほう助と、税理士法違反のふたつの罪の被告人である。

 禰屋さんは、もう3カ月以上に渡って勾留されている。1月21日という真冬に逮捕され、春がやってきて、初夏を迎えようとしているのに、依然として釈放される気配はない。

 検察は、「黙秘という権利がある」ということを、禰屋さんに告げながら、「容疑を認めれば外へ出られる」というようなことを言ったり、座り方が悪いと言って怒鳴ったり、まさにアメとムチで自白を迫っている。

 法律の専門家に訊けば、上記のような罪状で3カ月以上も勾留しているというのは、極めて異例だそうである。禰屋さんを釈放して、「逃亡や証拠隠滅」の恐れがあるとはまったく考えられない。なのに、勾留を続けている。

 逆にいえば、禰屋さんが黙秘をしているからである。つまり、勾留というのは、彼女が毅然とした態度で、国家権力とたたかっている証左である。夜の8時9時まで尋問をしたり、半日も椅子に座らされたままでいたりする。

 100号法廷が開廷されて、裁判官、検察官、弁護団が着席し、80の傍聴人席が埋め尽くされていた。そこへ禰屋さんが入廷してきた。ふたりの係官に付き添われていた。禰屋さんの姿は痛々しいものだった。

 腰縄をつけられ、手錠をはめられていた。国家権力の姿をまざまざと見せつけられた。禰屋さんは風呂に週1、2回、独房で麦飯を食べさせられているということだった。しかし、彼女の肌の色艶もよく、げっそりと痩せているということもなかった。が、髪は乱れており、勾留生活の厳しさを物語っていた。

 罪状認否に入った。禰屋さんは「私は無罪です」と毅然と書状を読み上げた。つまり、禰屋さんはこの裁判で、検察と真っ向からたたかうことを宣言したのである。

 そして、被告人の控えの席に着いた禰屋さんは、しばらくうつむいていたが、顔を挙げて、傍聴席の方に目を投げた。込み上げてくるものがあるようだった。彼女の目から涙が溢れてきた。

 この涙は、権力にひれふした涙では決してない。傍聴席の知人たちの顔に触れて、思わず込み上げた涙である。独房に閉じ込められていて、3カ月ぶりに親しい知人に会ったのだ。その涙は「熱い連帯の涙」である。――倉敷民商事件



スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

FC2USER634322BTA

Author:FC2USER634322BTA
FC2ブログへようこそ!

 1947年生まれの68歳で、
「新日本歌人協会」の会員です。
 短歌創作を通じて、平和と民主主義をめざしています。
 住所は岡山県浅口市寄島町です。
 青い海と緑の山、青い空をもつ素敵な村です。
 名前は「千春」ですが、男性です。

♪♪♪リンクは、ご自由に!

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
リンク
カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。