‘14年夢日記 「『日本共産党の深層』を読む」

2014(H26)年4月22日(火) 曇りのち晴れ

     タイトル 「『日本共産党の深層』を読む」

 「日本共産党の深層」の著者は大下英治氏で、いま話題になっている本である。都内の大手書店でも平積みにされ、2月15日刊行ですでに5刷となり2万4千部は出たといわれている。新書で1万部以上出るとベストセラーだそうである。

 赤旗日曜版の記事によると、このように記されている。――なぜ、このような本を書こうと思ったのか――。著者の大下氏はその理由をこう説明します。「以前、編集者に『書きたい人物がいなくなっちゃった』といったんです」

 「民主党は蒸留水みたいな人ばかりになったし、みんなの党も自民党にすり寄ってばらばらになってしまった。そうしたら編集者から『では共産党はどうですか。いま勢いがあるから』といわれ、取材を始めました」

 取材をしてみて大下氏は「いま共産党は本当におもしろい」と語ります。「『キラキラサポーターズ』などでやわらかく人を集めるが、芯はしっかりしている。提起している脱原発、脱格差社会という問題は、日本民族の存亡にかかわる大問題です。庶民の中には、政権をになうところまで行けという声が強い」 (以上日曜版より)

 この本は、現在、過去、現在、未来という構成になっている。まず1913年7月の参議院選挙の共産党の躍進に触れている。この選挙で共産党は、改選3議席に対して比例区で5議席、東京、大阪、京都の選挙区で3議席、合計8議席へと躍進した。

 そして、大下氏は東京選挙区に注目し、吉良よし子に焦点を当てて、その勝因に迫っている。共産党の躍進には、対決、対案、共同という理念と政策と運動が底流にあり、そして支部という組織が草の根として存在し、そのうえで候補者としての吉良よし子の魅力が大きな支持を得て勝利へとつながったのである。

 この本は次に、共産党の歴史に焦点を当てている。大下氏は、綱領の「戦前の日本社会と日本共産党」という第一章を全文引用し、「戦前の暗黒日本」における共産党の理念と政策と活動について迫っている。特に、元衆議院議員の松本善明の生き方と活動からそれを浮かび上がらせている。

 いわさきちひろと松本善明の出会いと結婚にいたるまでの描写は、読者の心を惹かずにはおかない。「花の結婚式」という節で詳しく触れられている。「昭和二十五年の一月二一日、レーニンの命日を選び、松本と岩崎ちひろは、二人だけのつつましい結婚式をあげた。松本二三歳、ちひろ三一歳であった」

 第三章では、戦後世代と日本共産党と題し、穀田恵二、畑野君枝の現、元国会議員の歩みに焦点をあてて、団塊の世代の時代と党活動を描いている。ふたりの生き方、共産党への接近と入党、そして議員としての活動は魅力的である。

 第四章では「しんぶん赤旗と党組織」として、山本豊彦記者に焦点を当てている。赤旗記者の仕事が浮き彫りにされており、新しい発見をさせられる内容である。なぜ、赤旗はスクープを次々に出すことができるのか。それは企業団体献金、政党助成金を貰わず、どんなタブーもないことが語られている。

 第五章では「共産党が目指す社会とは何か」と題して、共産党の「未来社会論」に迫っている。ここでは、日本共産党第二六回大会決議案の「日本における未来社会の展望について」が全文引用されている。このような著者のアプローチの仕方は好感の持てるものである。

 この本を読んで感じるのは、著者の視座があくまで客観的に、日本共産党の姿を捉えようとしていることである。偏見で捉えたり、色眼鏡でみたりすることなく、真摯に共産党という政党に真向かって、真実を見極めようとしている。

 松本善明、市田忠義、穀田恵二、小池晃、畑野君枝、吉良よし子の現、元国会議員、植木俊雄広報部長、山本豊彦「しんぶん赤旗」記者などの取材においても、それを曲解することなく、客観的に叙述しているのがうかがえる。「日本共産党の深層」は、共産党の過去、現在、未来を描いた優れた著書である。



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