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‘14年夢日記 「ジャズを聴きながら」

2014(H26)年2月23日(日) 晴れ

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     タイトル 「ジャズを聴きながら」

 詩人石垣りんは、1920(大正9)年生まれで、2004(平成16)年に鬼籍に入った。84歳であった。私の好きな詩人のひとりである。彼女は第4詩集まで上梓し、その他に選詩集などをいくつか出版している。

 石垣りんは、14歳で高等小学校を卒業し、事務見習いとして日本興業銀行に就職した。そして、55歳の定年まで勤めた。彼女は銀行に勤めながら詩を書き始め、次々と詩を発表していった。したがって、銀行員詩人と呼ばれることもあった。

 まず、彼女の代表作ともいわれている詩を紹介してみたい。これを読んで私は大きな衝撃と感動を受けたことを憶えている。「ああ、これが詩というものか」ということを感じ、しばらく「ぼうーっ」としていたものである。それは、今も私の心に深く刻まれている。

 表札

 自分の住むところには
 自分で表札を出すにかぎる。

 自分の寝泊りする場所に
 他人がかけてくれる表札は
 いつもろくなことはない。

 病室へ入院したら
 病室の名札には石垣りん様と
 様が付いた。

 旅館に泊まっても
 部屋の外に名前は出ないが
 やがて焼場の鑵(かま)にはいると
 とじた扉の上に
 石垣りん殿と札が下がるだろう
 そのとき私がこばめるか?

 様も
 殿も
 ついてはいけない、

 自分の住む所には
 自分の手で表札をかけるに限る。

 精神の在り場所も
 ハタから表札をかけられてはならない
 石垣りん
 それでよい。

 これは、ひとりの人間として、自主・自立でありたいという想いのこもった、強靭な精神が発露しているものである。あくまで自分は自分でありたい、とするところの強い思いである。

 自分を権力の力で、命令や指示で従わせようとすることも、自分が過大に評価されることも、認めることができない。「詩人・石垣りん」という肩書き(表札)もいらないのである。「石垣りん それでよい」という最終連の言葉に、毅然とした彼女の精神が吐露されている。

 彼女には詩の他に散文集というのがあって、3冊刊行されている。私は彼女の散文集があることを知らなかった。図書館へ行って偶然みつけたのである。早速それを借りてきて読んでいるけれど、詩精神と同様散文にも彼女の鋭い精神が息づいており、それに魅了されている。

 珈琲を飲みながら、そしてジャズを聴きながら、その散文集のページをめくる愉しさ、悦びはなんともいえない。今は亡き彼女の心・精神に触れることは、私自身の心・精神までも豊饒にしてくれる。

 まだまだ寒い冬の日に、2階の小さな書斎を暖め、ジャズを聴きながら、石垣りんの言葉に触れる幸せをどう表現したらいいだろうか。石垣りんのような言葉がある限り、私は健康で長生きをして、後半生をよりよく生きたい、と願っている。

 そうした言葉にいつまでも触れていたい。それが私の偽らざる望みである。



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