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‘14年夢日記 「映画『小さいおうち』を観る」

2014(H26)年2月21日(金) 晴れ時々曇り

『しんぶん赤旗』TOPニュース
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     タイトル 「映画『小さいおうち』を観る」

 「小さいおうち」は、中島京子の同名の小説で直木賞受賞作を、山田洋次監督が映画化したものである。この映画は前評判も高かったが、女中のタキを演じた黒木華が、第64回ベルリン国際最優秀女優賞を受賞したことで、一気に話題となった作品である。

 私は2月19日に映画館に観にいったのだが、座席はほとんど埋まっており、人気の高さを示していた。私はもともとこの映画を観るつもりはなかったのだが、黒木華の受賞を聞いて、早速映画館に足を運んだ。観るつもりはなかったというのは、少し違っていて少し先でDVDをレンタルして観る予定だった。

 この映画は「小さいおうちでの密かな秘密」を描いた優れた作品である。私は最初「小さいおうちの大きな秘密」という風に思ったけれど、平井時子と板倉正治の恋は、決して大きいという表現が当てはまるものではなく、「小さいおうちの小さい秘密」とも呼べるものである。

 小さいおうちというのは、赤い三角屋根のあまり大きくない家で、時子と玩具会社の常務、そして息子の3人が暮らす東京の中流家庭が舞台である。その平穏な家庭に、玩具会社のデザイン部社員、板倉が自然な形で出入りするようになる。

 板倉は、なにくれとなく、平井家のことを思いやり台風の日などに、雨戸を板で打ちつけたりして親切にする。そして、時子は板倉に心を寄せるようになる。それが時子と板倉の恋であり、秘密であった。それを家の内からそっと眺めていたのが、女中のタキである。その女中としての控えめな、時子に尽くすタキの演技が評価されたのであろう。

 この映画の時代の背景は、昭和初期から終戦までとなっており、その背景をきっちり描き切った山田洋次の「監督の思想・監督の眼」を感じることができる作品となっている。そして、やがて板倉に召集令状がくる。時子と板倉の小さな恋の別れが迫ってくる。

 板倉が出征にゆく直前、時子は板倉に会いに行こうとする。出かける用意までして玄関へ出た時子をタキは強引に引き止める。今まで、時子を慕い仕えていたタキが、自分の主張をそこで前に強く押し出す。

 そして、タキは時子の手紙を持って、自分が板倉に会いにゆくのである。ここがまた、秘密・謎に包まれている。なぜ、タキは時子を板倉のもとに行かせなかったのか。そして、タキは時子の手紙すら板倉に渡さなかったのか。

 なぜか? これはこの映画のひとつの謎として残り、観客に余韻を与えることになった。私は三つ考えられると思った。ひとつは、タキの時子に対する嫉妬である。ふたつは、タキの板倉に寄せる恋心のためだ。みっつは、時子の不倫をやめさせようとする、タキの倫理的な考えからである。それはいつまでも余韻として、謎として残るだろう。

 いずれにしても、戦前の暗黒の時代に、小さな三角屋根の下で繰り広げられる、小さな秘密とその謎を、山田洋次監督は、見事に描き切っている。観たあとも、私の中で、秘密と謎は解かれないままでいるが、山田監督は、またひとつ、大きな仕事を残したといえる作品である。



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