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‘14年夢日記 「中山芳樹の本を読む」

2014(H26)年2月19日(水) 曇り時々晴れ

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     タイトル 「中山芳樹の本を読む」

 このたび、まがね文学会員の中山芳樹が「統合失調症から教わった14のこと」という本を上梓した。本の帯にあたる部分に、「仕事を失い、家族を失い、家を失いながらも、人間の尊厳をかけて心の病と闘った、ある教師のメッセージ」と記されている。

 彼は現在58歳、32歳で精神病を発病し、実に四半世紀にわたって心の病とたたかってきた。この26年の間に6度精神科病院に入院し、合計12年間病院生活を送ってきたのである。彼の心を余すところなく映しとった短歌が、この本に掲載されているが、まずそれを紹介しておきたいと思う。

 入院生活

 「ウォーウォー」と暴れる患者を見るたびに
                     精神病の姿恐ろし

 イライラに時にさいなまれただ一人
          独房にいればなぜか落ち着く

 づたづたに精神(こころ)も身体(からだ)も
            引き裂かれいつまで続く独房生活

 午前二時喫煙室にただ一人
           今日も眠れぬ梟の如

 三年間続きし我の手の震え
         タバコも吸えず食事も取れず

 退院の一縷の望み捨てきれず
          鉄格子より外を見るなり

 これは彼が、12年間の入院生活の中で詠った短歌の一部である。が、一部ではあっても、入院生活の過酷さ、その生活の在りようが充分映しとられており、読むものの心を厳粛にし、読むものの心を打たずにはおかない歌である。

 彼は「仕事を失い、家族を失い、家を失い」、今は退院し、自立した生活を送っている。「仕事を失った」、というその仕事とは、教師である。彼は32歳で心因反応を発症し、38歳で天職であった教師の仕事を失ったのである。この仕事を失うということが、彼の人生にとってどれだけ大きな挫折となったことだろうか。

 「家族を失った」のは、1998年、42歳の5月だった。些細なことで、妻と口論になり、それがきっかけで、20年間連れ添った妻と離婚することになった。もちろん3人の子どもは、妻に引き取られていったので、後に残されたのは自分ひとりである。この空虚感はどんなものだったろうか、と察すると心が痛む。

 そして、最後に「失ったものは家」であった。1994年、37歳の春、家族や嫁の親戚にも喜ばれ家を新築したのだった。離婚の為、それまでもらっていた障害年金の額も減り、月々のローンも払えなくなった。夢にまでみた家、5年間住み慣れた家を手放さざるを得なかった。

 こうして、彼は精神病を発症したことによって、「仕事、家族、家」を失ったのである。それらの一つひとつは、子どもが手のひらに握っていたタカラモノを、誰かにもぎ取られるようなもので、苦痛で彼の顔は歪んだに違いない。あるいは、奪われ去った虚脱感で放心状態に陥ったかも知れない。

 だが、彼はいつまでもそこに立ち止まってはいなかった。この本の優れたところは、ひまわりのような向日性である。人間の尊厳を求めて、自主・自立の生活を願って、懸命な努力でその生活を屹立させていることである。だから、この本は決して暗くはなく、明るい光に満ちている。

 今も、これからも、彼はこの精神病とつきあってゆかなければならない。この病は頑張ればいい、というものではない。未来を見失わず、それを展望しながら、上手に病気とつきあってゆくことが求められる。それは、彼自身がよく分かっている。

 14の言葉というのは、「慌てず、焦らず、急がず、いら立たず、落ちついて、奢らず、思いあがらず、欲ばらず、あるがまま、なるようになる、無理をせず、任せて、待つ」ということである。彼の四半世紀の心の病とのたたかいで掴み取った貴重な言葉である。



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 1947年生まれの68歳で、
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 短歌創作を通じて、平和と民主主義をめざしています。
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