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エッセー【コスモス】

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2018年2月18日(日)曇り時々晴れ

 ご訪問いただき誠に有り難うございます。

  コスモスを
   烈しく揺らし
   明けぐれに
   君の乗りたる
   電車は去りぬ 


 この短歌は「新日本歌人」という歌誌に掲載されたわたしの歌です。

 ここに出てくる「君」というのは、わたしの青春時代に付き合っていた恋人のことです。わたしの人生の中で最も輝き、深く結ばれていたのはこの「君」です。

 この彼女とはある青年運動のなかで、偶然に出会うことになります。わたしが住んでいた街に、彼女は大学を卒業して小学校の養護教諭としてやってきます。

 彼女も学生時代に青年運動をやっていて、それでわたしと出会うことになります。わたしはその街の市役所で組合の青年部活動をやったり、うたごえ運動をやったりしていました。

 彼女と出会ったのは、わたしが市役所を辞めた頃と重なっていたように思います。わたしは市役所を辞めて民間の建築会社に勤めていました。その会社でわたしは現場監督をしていたのです。

 その頃、ふたりは近くのアパートにそれぞれ住んでいて、仕事を終えてはよく会ったものです。お互いのアパートによく行き来するようになりました。

 わたしのアパートの横丁に銭湯がありました。時々、わたしたちはその銭湯に一緒に出かけました。それはまるで、南こうせつの「神田川」の世界です。

 そんな青春時代を送っていましたが、やがてふたりに別れの時がやってきます。わたしのアパートは、線路沿いに建つ古ぼけたアパートでした。

 六畳ひと間のアパートで、電車が通るたびに大きく揺れるような部屋でした。やがて彼女は、小学校を変わってわたしの住む街を去っていったのです。線路沿いのコスモスを烈しくゆらして、列車は明けぐれに遠くの街へと消えてゆきました。それはわたしのひとつの青春の終りともいうべきものです。



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