エッセー【「貧乏の歌」】

poinse4[1]



2018年2月4日(日)曇り時々晴れ

 ご訪問いただき誠に有り難うございます。

  順三の
   「貧乏の歌」を
   読みにけり
   しんしんと雪の
   降りゆく夜に

  戦争に
   あまたの歌人は
   協力し
   非戦つらぬく
   順三、妙二


 この短歌は「新日本歌人」という歌誌に掲載されたわたしの歌です。

 順三というのは、渡辺順三のことで1894年に生を受け、1972年に亡くなっています。初めてこの名前を聞く方も多いと思いますが、わたしの好きな歌人のひとりです。

 彼は富山中学中退後、上京して家具屋の小僧となります。その仕事に10数年携わりますが、その時代のことを詠んだすぐれた短歌があります。わたしの好きな歌のひとつです。ここにそれをご紹介します。

 手のひらに
  堅きタコあり
  あはれわが
  十六年の
  錐(きり)もむ仕事


 この歌は貧しく、家具屋の仕事を営んできた彼のようすをリアルに表現しており、読む者の胸を強く打ちます。この歌は彼の歌集「貧乏の歌」に収められています。

 その歌集をわたしは、雪のしんしんと降る夜に2階の書斎で読み、大いに惹かれたものです。わたしの心に深く刻みこまれた順三の歌集です。

 彼は後年、プロレタリア短歌運動の推進者として活躍しています。そして何よりも彼のことをたたえたいと思うのは、戦争賛美の歌を一切作らなかったということです。

 多くの歌人が戦前、時流に流され戦争賛美の歌を詠んだものですが、渡辺順三、佐々木妙二らは、非戦をつらぬいて、戦前の過酷な社会を生き抜いてきました。それもまた、わたしの心を惹きつけることになっています。彼はわたしの心の師です。



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