ちちははの墓

2016年8月5日(金) 晴れ時々曇り

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 拍手コメントには、ご返事できていませんが、拝読させて頂いています。これからもどうぞお気軽にお寄せ下さい。 千春



♪♪♪ 【ちちははの墓】 ♪♪♪ (短歌とエッセイ)

 ちちははの生涯は苛酷そのものだったような気がする。父はいわゆる15年戦争で3度徴兵されて、外地に赴いている。父は軍隊生活のことはいっさい語ることがなかった。ただ、兵隊として物語るものは、壁に掛かった何枚かの写真だけだった。軍服を着て馬にまたがった写真などもあった。父も軍隊生活を語らなかったけれど、迂闊にもわたしも訊くということをしなかった。

短歌 (龍短歌会「龍」7月号に掲載)

立春の柔らかき陽がちちははの墓に斜めに射してゐるなり


 母は男ばかりの四人兄弟を戦中から戦後にかけて育てた。実に働き者の母だった。わたしが床に就くときは内職をしていたし、目覚めた時にはもう畑か台所で働いていた。貧しくて上の兄ふたりは中学しかやることができなかった。父と母は苦労の連続だったような気がする。そんな父と母が眠っているのは、菩提寺の墓地である。夾竹桃の咲く道を登ってゆけば、ちちははの墓がある。苛酷な人生を送ったちちははたちは、いま安らかに五輪塔の墓に眠っている。



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 「人生七十古来稀なり」の古希です。
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 住所は岡山県浅口市寄島町です。
 青い海と緑の山、青い空をもつ素敵な村です。
 名前は「千春」ですが、男性です。

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